着物の残布(ざんぷ)にはたいていミミが残っていますが、古布店で販売しているはぎれにはたまにミミがカットされているものが紛れているので、注意が必要です。そんなはぎれでも、筒状に縫えばミニストールを作れます。

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どうしてミミがカットされているの?

ミミがカットされている理由は、恐らくは元の持ち主が破れた着物の補正に使ったのでしょう。ちょっと太ったり、着るときに無理やり引っ張ったせいで脇の縫い目が破れることは、洋服でもありますよね。着物でも同じです。

そういうはぎれは普通は販売しないのですが、ワゴンセールには紛れ込んでいることがあります。現に私は、ワゴンセールでカットされていると気付かずにうっかり買ってしまいました。

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ふわふわのちりめん生地なら筒状に仕上げればいい

紬ような張りのある素材で筒状のミニストールを作るのは少し難しいですが、やわらかいちりめん素材なら脇の縫い目がどこにあるのか分からないほど自然な仕上がりに作れます。

ご紹介している画像のミニストールのサイズは、幅12cm×長さ145cm。縫う前の幅が25cmしかなかったので、これがギリギリ作れるサイズでした。

25cmということは、10cmほどサイドをカットされていたわけです。なんで買うときに気付かなかったんだろうと我ながらあきれますが、ワゴンの中に大量のはぎれが埋もれていると、柄と素材を選ぶだけで頭がいっぱいになるものです。

手縫いでもミシンでもどっちでもいい

今回、脇を縫うのにはミシンを使い、端の始末は手縫いで行いました。どっちがより自然にできるかと言えば、おそらく手縫いです。

着物の素材はやわらかくて薄いから、ミシンで縫うと縫い目が引っ張った感じに強調されてしまうことがあります。手縫いのほうが縫いながら糸の貼り具合を調整しやすいです。もしミシンを使うときは、できるだけ粗く縫いましょう。

まあでも、素材が良ければその辺は素材がカバーしてくれるので、良い素材を選べばあまり気にすることはありません。手縫いでもミシンでもどっちでもいいです。

この生地は柄というより素材が気に入って買ったもので、ご覧の通りふわふわです。付け心地も最高に気持ち良くて、ひと手間かける価値はありました。