実店舗で久留米絣の反物を見たいと思っても、どこに売っているのか検討がつかない方もいるでしょう。あくまで着物用の反物だから、呉服店に行けばきっとあるはずと思っている方も多いはず。でも、実はそうでもないんです。そこで、久留米絣の反物を実際に見て、触れて、買える場所をご紹介します。

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観光バスが立ち寄る物産館

国内でも海外でも、ツアー旅行に行くとお土産品店や地元の特産品を作っている工場がコースに組み込まれていますよね。久留米絣もそうで、観光バスが立ち寄る産業会館にはお土産品店が併設されていて、久留米絣の小物や洋服、バック、カット生地、反物などが販売されています。

ただし、小物や洋服のバリエーションはそれなりに充実していますが、着物用の反物の数はあまり多くありません。販売目的というより展示している感じかな?、でも運が良ければ気に入った反物が見つかる可能性も。大きな産業会館は次の2箇所。

地場産くるめ
本館は九州自動車道 久留米ICの近くですが、JR久留米駅にも出店しています。

久留米絣会館 (Googleマップで場所を確認する)
ひっそりとした場所にあり、地元でもあまり存在を知られていませんが、品ぞろえは充実しています。産地に近いこともあり、特にカット生地のバリエーションが豊富。

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直接「織元」をたずねる

伝統的工芸品や重要無形文化財の「久留米絣」をどうしても間近で見たいのなら、もっとも確実なのは作っている工房に出向くこと。ほとんどの工房は自宅を兼ねていますから、要するに織元さんの自宅をたずねるわけです。

なかには自宅の横に小さな販売所を設けている工房もありますが、職人さんは気さくな方が多いので、事前に連絡しておけば快く応じてくれるはず。

「絣の里巡りin筑後」に足を運ぶ

「久留米絣の反物が今すぐ欲しい!」というほど切羽詰まっていないのなら、年に2回開催されている久留米絣の工房巡りに足を運ぶのが一番おすすめ。

「絣の里巡りin筑後」は織元さんの工房(自宅)を見て回るというイベントで、織元さん宅ではお座敷にたくさんの反物や雑貨を並べてあり、その場で購入できます。工房とは別に大きなイベント会場も設営されていて、雑貨などはそちらでも販売しています。

個人で織元さんを直接たずねるのはちょっと勇気がいりますが、イベントなら堂々と工房に入っていけますよね。しかも、店頭には出ない「きずもの」が格安の値段で売られていることも。

「第37回絣の里巡りin筑後」
令和元年6月1日(土)9:00~17:00、2日(日)9:00~16:00

地元の呉服店や百貨店にもある?

残念ながら、一般的な呉服店や百貨店では、たとえ地元のお店でも久留米絣の反物はほとんど取り扱っていません。大島紬や結城紬といった絹織物なら扱っていますが、綿織物はあってもせいぜい2~3本程度。絹織物に比べて売るのが難しいからでしょう。販売目的というより「冷やかし半分」という気がします。

ただし、百貨店は不定期で「久留米絣展」を企画することがあります。この場合は滅多に見られない重要無形文化財の逸品に触れられる可能性も。

ネットで久留米絣の反物を買うときの注意点については、また別の記事で詳しくご紹介します。