手芸用品の収納を考えるときは、一度に全部の収納方法を考えるのではなく、ひとつずつ解決するほうが早道なケースも。一番気になるものに的を絞り、ひとつずつ収納法を見直すことで、あなたが使いやすい収納のルールが見えてきます。

そこで今回は、私が採用しているミシン糸の収納法を、失敗例とあわせてご紹介します。

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おしゃれなソーイングボックスは使いにくい?

画像は若いときにプレゼントでいただいたソーイングボックスです。天然木製でデザインもおしゃれ。小さな引き出しが3つも付いているから、小物の収納にも便利そうです。子供のころからこんなソーイングボックスにあこがれていたので、もらったときは飛び上がって喜びました。

上部のふたにはミシン糸専用の収納コーナーが作られていたので、迷うことなくここにミシン糸を収納することに。けれど実を言うと「扱いにくいな」と感じていました。

というのは、軸棒とフタ板の間にあまりすき間がなく、糸を取り出しにくくて。おまけに軸が短いから、ボビンを糸と一緒に収納できません。ミシン糸とボビンを別々に収納していると、ボビンを探すのに手間取ります

でも一番困っていたのは、この軸が太すぎて、軸穴が細いミシン糸は挿せなかったこと。私が持っているミシン糸は軸穴が細いものが多く、半分はここに挿せませんでした。

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また、家の中にソーイング専用のスペースをつくる余裕はなかったので、このソーイングボックスもミシンも押入れの中に収納していたのですが、どっちも重いから出し入れが大変で。

若いころは苦になっていなかったけれど、「もっと「サッ!」とミシンと糸を取り出せると助かるなあ」と次第に思うようになりました。

菓子箱に限らず食品用の箱は小物の収納に「使える」!

ソーイングボックスは出し入れが面倒だから、ミシン糸のほかにはめったに使わない手芸用具しか入れなくなりました。針やハサミといったよく使うツールは小箱に入れ、パーツ類は菓子箱に小分けして手近なラックに収納。

そしてソーイングボックスにミシン糸を収納することにストレスを感じるようになったあるとき、「このソーイングボックスを使うのはもう止めよう!」と思い立ちました。いまは菓子箱ならぬ梅干しが入っていた小箱にミシン糸を入れています。

たまたま道の駅で見かけた、いかにもおいしそうな梅干し。もちろん、すごく上品な味でおいしかったです。でもそれだけじゃなく、梅干しが入っていた小箱を何かに使えそうな気がして。

いろんなもの(もちろん手芸用品)を入れているうちに、ミシン糸がぴったりとおさまるサイズだと気付きました。

私はあまりたくさんのミシン糸を持っていません。よく使う色は白と黒とグレー。あとは黄色と赤とブルーが数種類あれば、それほど困りません。つまり今後増える可能性は無いから、いま持っている量が収納できれば十分です。

この梅干しの箱に出会うまでは、もう少し大きな菓子箱にミシン糸を入れていました。それでも不便はしていなかったけれど、この箱があまりにジャストサイズだったから、入れ替えることに。

収納ケースは目的に合わせて使い分けると作業も気持ちも楽になる

ミシン糸を取り出しやすくなったことで、ミシンをもっと頻繁に使いたいと思うようになり、ミシンを押入れの中に片づけるのをやめました。いつでもすぐにミシンを使えるように、今はダイニングテーブルの横に直置きしています。

そして、テーブルのすぐ横のラックに、ミシン糸を入れた小箱を収納。今までのストレスは何だったんだろうというくらい便利になりました。

でもだからといって、おしゃれなソーイングボックスはおすすめできないと言いたい訳ではありません。現に私は、上で紹介した木製のソーイングボックスを、今はダイニングのラックに飾っています。大したものは入れていないけれど、見ていると幸せになるからです。

まとめ

すでに持っているものが使いやすいかどうか、改めて見直すことで作業性が上がり、ストレスが激減します。「収納」はとくにその傾向が高いです。今回、収納を見直すのに使った費用は0円。収納場所とグッズを変えただけ。

使わなくなったソーイングボックスは思い出のある品ですから、捨てるのではなく別のものを収納するのに使うつもりです。