冬の終わりに手芸品店のセールに行くと、1玉1,000円もする高級な毛糸が半額以下の値段で売られていることがあります。安いときは100~200円で売られていますが、どんなに素敵な毛糸でも、たったの1玉では作れるものが限られます。
また、10個パックの毛糸を買うとかなりお得な値段で買えるお店が多いですが、ちょうどきりよく10個を使い切るのは難しく、1~2玉余ってしまい、あまった糸玉の使い道に悩むことが多いですよね。
そんな余った毛糸の使い道におすすめなのが「かぎ針編みの帽子」です。
糸の量に合わせて編み方とデザインをえらぶ
かぎ針編みの場合、どんな編み方をするかで必要な糸の量は3倍以上違ってきます。逆にいうと、糸の量を調整しやすいというメリットがあります。
例えば帽子をつくる場合、同じ毛糸が2玉以上余っているときはこま編みでしっかりとした帽子を作ることができるし、1玉しか余っていなくても、透かし編みの帽子なら作れます。
棒針編みでもいいのですが、かぎ針編みのほうが「あと少し糸が足りない!」というときに、太さのちがう別糸を入れても違和感が出にくいです。だから、糸の量がきびしいときはかぎ針編みの方がおすすめ。
計算が狂ったときにそなえて、追加で足す糸を念のためにいくつか選んでおくと安心です。
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残量が厳しいと感じたら早めに別糸を使って色を変える
使う毛糸の量は、編み方の「きつさ」によっても変わります。手慣れた方なら「きつさ」の調整は簡単にできるのでしょうが、私はそこまで熟練者じゃないから、計算が狂うのは日常茶飯事です。
糸が足りないときに、一番手っ取り早くて見栄えのいい作品を作れる方法は「別糸で模様を編む」こと。模様と言ってもそんなに難しい模様ではなく、細い横縞を入れるとか、別糸で透かし編みの段を何段か編んで間を埋め、最期の段をベースの糸で仕上げるだけ。
複数の別糸を編み込んでも、「最後はもとの糸で仕上げる」ことで作品が引き締まるので、別糸を足すときは仕上げ用に元の糸を必ず少し残しておきます。上の作品は、モノトーンにカラーを1色アクセントに入れたかったから、濃い色糸で仕上げを編んでいます。
余った糸で小さなモチーフをつくる
帽子の深さに決まりはないので、毛糸の残量に合わせて深みのある帽子にしたり、少し浅い帽子に仕上げれば、いい具合に糸を使い切ることができます。
それでもちょっとだけ余り糸は出たときは、ミニモチーフを作りましょう。直径3cm程度のモチーフでも、「ある」と「ない」では大違い。あまりに小さなモチーフしか作れなかったときは、中央にパールビーズを縫い付けるだけで、存在感のある飾りに変身します。
今回はたまたまパールビーズを持っていたので活用しましたが、ウッドビーズやボタンを使っても可愛いですよ。
かぎ針編みの帽子は、慣れれば1日で作れます。中途半端な余り糸の使い道に悩んでいるようなら、ぜひかぎ針編みの帽子に挑戦しましょう。Xmasプレゼントに贈ってもおかしくない、素敵な帽子を作れますよ。
なお、この記事で紹介している帽子を作るのに参考にした本はこちら。中高生向けのミニブックですが、編みやすくておしゃれなデザインがたくさん載っています。
余談、実を言うと最初はミトンを作っていた…
この記事だけ読むと、「パパパッ」と頭を切り替えて素敵な帽子をちゃっちゃと完成したのだろうと思う方もいるかもしれませんね。でも残念ながら、私はそんなに頭の回転が速くはありません。
実を言うと、最初は帽子じゃなくミトンを作っていました。というより、「ミトンを作ろう!」という考えをなかなか動かせなかったため、どうやっても糸が足りなくて苦戦したあげく、観念して帽子に路線変更しました。
「これを作りたい!」と決めているときは、量がきびしい余り糸は使わないこと。余り糸を使って何か作品を作るときは、柔軟な姿勢で取り組みましょうね(教訓!)。
なお、余り毛糸の活用には以下の本がおすすめです。
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