ウエストが「芯」タイプで生地が厚く、ある程度の長さがあるスカートは、ウエストを総ゴムにすると生地の重さが全部ゴムにかかるため、ゴムが伸びやすくスカートのラインもあまりきれいではありません。けれど部分的にゴムに変えれば、ラインの綺麗さを維持しつつ、ウエストが楽になります。
目次
スカートのウエスト芯を部分的にゴムに変える方法
分かりやすいように作業手順を以下に箇条書きにします。
・ウエスト布をスカートから外す
・ウエスト布に別布を継ぎ足す
・「後ろスカート」のタックを取る
・ウエスト芯の「後ろスカート」に当たる位置をゴムと入れ替える
・ウエスト布をスカートに縫い付ける
これだけ。と言っても、それなりに手間はかかりますが、1日で終わる内容です。
ラインをキープするポイントは「前スカート」にはゴムを入れないこと
特に注目して欲しいのは、「前スカート」のタックは残し、前にはゴムを入れていないこと。実を言うと、はじめは前スカートと後ろスカートからそれぞれタックを半分ずつ取り、総ゴムで仕上げてみたのですが、どうにもラインが気になって、前スカートのタックは戻しました。
そして後ろスカートのタックを全部取り、ためしに前スカートのウエストをゴムから芯に戻してみたら、いい感じにきれいなラインが維持できたんです。
具体的な作業手順を説明すると、まずウエスト布の後ろスカート側を解き、ウエスト芯を脇の部分でカットします。そして後ろスカートの部分は前芯と同じ幅のウエストゴムを継ぎ足し、解いたウエスト布を元に戻します。
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ウエスト布に別布を継ぎ足せばファスナー式でもウエストを広くできる
スカートのウエスト布には、基本的にウエストを広くできるだけの余裕はありません。ですから、ウエストを出すときは似たような色と素材の布が必要です。グレーや黒のスカートなら、少しぐらい風合いが違ってもあまり違和感はありません。
このスカートは後からウエストの補正が出来るように、もともとウエスト布が10cmほど長く取られていたため、別布を継ぎ足す必要はありませんでした。
ちなみに画像のスカートは頂きものの古いスカートで、どれくらい古いかというと、昭和の中期ごろのものです。つまり半世紀も前に作られたもの。
その時代に作られた洋服はとても生地が良いので、半世紀も経っているうえ、それなりに着用された様子にもかかわらず、まったくくたびれていません。1年前に買った新しいスカートのほうがよっぽどくたびれて見えます。
継ぎ足すウエスト布をスカートと同じ素材にしたいときは?
別布を継ぎ足すと見た目が気になるから、どうしても同じ布を継ぎたいときは、裾の折り返し布のカットして使うという手もあります。そして裾の折り返しに別布を使えば、いまと同じ長さを維持できます。
またサイドにINポケットがあるようなら、ポケット布を利用するという手もあります。こちらも裾の場合と同様に、ポケットには別布を使えば問題ありません。
どちらの方法もさらにひと手間かかりますが、仕上がりはとてもきれいになります。それにこうすればウエストラインを見せてスカートを履くこともできますよ。