ミサンガには「切れると願いが叶う」というジンクスがあり、ほかのハンドメイドアクセサリーと違って、切れることを喜ぶ人もたくさんいます。

贈りものとして作るときは、作る方もそれを承知で作っていますが、デパートやハンドメイド専門店で売られているミサンガは、結構いいお値段です。

安くても5,000円前後、高価な天然石が散りばめられている品は、1万円以上するものもあります。留め具が取れたくらいで捨ててしまうのは、あまりにももったいない。

私が家族にプレゼントしたミサンガのアクセサリーや猫の首輪は、たびたび補修して何年も使い続けています。そこで、だれでも簡単にできる留め具の取り付け方法をご紹介します。

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なぜミサンガは補修ができるの?

ミサンガは紐を結んでつくるアクセサリーですが、「結び」に慣れていないと、結び目を解くのには少し勇気がいるかもしれません。

けれど、なにも元通りに結ぶ必要はないんです、仕上げは簡単なひとつ結びで十分。

補修すると全体の長さが少し短くなりますが、ミサンガは紐をぐるぐると巻いて作っているため、5ミリほど解けば結びなおせます。

この点が他のアクセサリーとの大きな違いで、ミサンガアクセサリーの大きなメリットでもあります。

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まずは結び目をほどく

こちらは留め具が取れてしまった2連アンクレット。留め具の近辺は黒く汚れていますが、全体的にまったくへたれていないので、結び目を解いて新しい留め具を付けることにしました。

ヘンプは締まりがいい反面、きりのような細いとがった道具を使うと、簡単に結びが解けるというメリットもあります。

ただし、結びがあまりに硬いと解くときにけっこう力がいるので、縫い針のように細くて曲がりやすいものではなく、ある程度の太さと長さがある道具を使いましょう。千枚通しなどが理想的です。

パーツを付けてひとつ結び

実際に解いてみました。解いた長さは5ミリほど。このミサンガは「ねじり結び」で作ったものですが、たった5ミリ解いただけでもこんなに長い紐が姿を現します。

そして、新しい留め具を付けて完成。留め具が取れる前の画像は残念ながらありませんが、留め具を交換しただけでガラリと印象が変わりました。おまけに、まるで新品のようにきれいです。

解く前は「たたみ」という丁寧な結び方をしていましたが、ひとつ結びで仕上げてもちっとも違和感はありませんよね。

ミサンガはそう簡単には切れない!

話は戻りますが、残念ながらミサンガのアクセサリーはそう簡単には切れません。特にヘンプ(麻)で作ったミサンガは丈夫で、猫が食いちぎろうとしてもなかなか切れないほどです。

ヘンプは天然素材だから猫が噛んでも安心だし、首輪を噛むことが歯磨きにもなり一石三鳥ということで、わが家ではヘンプで猫の首輪を作っています。

(猫も根負けするほどボロボロになった首輪、2年ほど使用した状態)

なぜミサンガが切れると願いが叶うの?

このジンクスは、刺繍糸を編み込んでつくった幾何学模様のブレスレットを「ミサンガ」と呼ぶことが日本で定着した時に、多くの「勘違い」を経て広まったもので、残念ながら、伝統的なミサンガやマクラメに伝わるジンクスではありません。

ミサンガとは、もともとはポルトガル語で「ビーズ飾り」を差しています。ちなみに、マクラメはアラビア語で「幾何学模様を編んだ手芸品」のこと。どちらも伝統的な手工芸品です。

ではなぜ、ミサンガが切れると願いが叶うと言われるようになったのか?

 

それは、ブラジル出身のサッカー選手の影響です。彼らが手に巻いている「フィタ」と呼ばれるお守りに、自然に切れたときに願いが叶うというジンクスがあるんです。

フィタはブラジルの教会で売られている宗教的な願掛け用のリボン。日本にも願掛けグッズはたくさんあるので、事情が分かればイメージもしやすいでしょう。彼らが願掛けのために手首に巻いていたフィタと、お洒落で巻いていたミサンガが、混同されたのかもしれませんね。

本当のところは謎ですが、ミサンガが子供向けの切れやすいお手軽なブレスレットではなく、大人のアクセサリーとしてもっと多くの人に愛用されるようになればいいなと、個人的には願っています。だって、他のアクセサリーにはない魅力がたくさんありますから。

これは記事の一番最初の画像を補修したもの。紐がちぎれ、メタルパーツが全部取れてしまい(愛猫のしわざ)、思い切って房をカットしてミニストラップに。最初に比べると寂しく感じますが、これだけを見れば十分おしゃれです。